ファブラボ神田錦町/FabLab KandaNishikicho
ファブラボ神田錦町(旧:ファブラボ渋谷)は、国内3番目のファブラボとして活動をスタートさせました。3Dプリンターやレーザーカッター、UVプリンタといったデジタルファブリケーション機材を備えています。それらを最適に組合せながら、「創りたいカタチ」をつくりあげるディレクター陣が集う工房です。また、世界90ヶ国1,000箇所以上にひろがる「ファブラボ」ネットワークのひとつです。
なお、このファブラボ神田錦町(旧:ファブラボ渋谷)の持続的な活動をめざし、2014年10月に「一般社団法人デジタルファブリケーション協会」を設立しました。ファブラボの活動から得られる気づきを事業に結びつけ、ファブラボの機能や意識を生活の中に溶け込ませる仕組みづくりに取り組んでいます。この事業で得られる収益を基に、ファブラボ神田錦町を運営しています。
運営団体について:一般社団法人デジタルファブリケーション協会
What’s FabLab?
ファブラボは、個人による自由なものづくりの可能性を広げるための工房です。3Dプリンターやレーザーカッターに代表されるような、デジタルファブリケーションツールの利用を促進しながら、「つくる人」と「使う人」の極端な分断を解消することをめざしています。またFabLab は「ローカルな工房施設」であると同時に、世界各国のFabLab施設が連携する「グローバル・ネットワーク」であるとも言えます。各ラボで蓄えられた知識やノウハウを共有し、密なコミュニケーションから課題を解決する新しいものづくりのあり方が実践されています。
20世紀は大量生産・大量消費の時代でしたが、21世紀を迎えた今、パーソナル・ファブリケーションの時代へと向かっています。子どもから専門家までが “Do It With Others”の精神で連携しながら、自由にものづくりをする活動が始まっています。FabLabは、次世代のものづくりのインフラのようなものです。インターネットの普及によって、誰もが自由に情報発信することができるようになったように、FabLabが各地に普及することで、誰もが自由にものづくりができ、ノウハウを共有できるようになると期待されています。デジタル工作機械は急速に低価格化しており、いずれは一家に一台普及する時代がやってくると考えられています。
「Fab」には「Fabrication(ものづくり)」と「Fabulous(素晴らしい)」という2つの意味が込められています。FabLabの基本的理念はFab Charter(ファブラボ憲章)として共有されています。近年、世界中でFabLab が急速に増える中、「FabLab とは何か?」という議論は常に続けられています。
FabLab Japan Network サイト上の、What’s FabLab? もあわせてご覧下さい。
ファブラボ憲章
ファブラボとは何か?
ファブラボは、地域のラボの世界的なネットワークである。人々にデジタル工作機器を利用する機会を提供することで、個人による発明を可能にする。
ファブラボには何があるか?
ファブラボは、(ほぼ)あらゆるものをつくるための設備として、共通の機材を備える。この機材リストを各ラボが共有し、進化させていくことで、ラボをこえて協働し、プロジェクトを共有できるようにする。
ファブラボ・ネットワークは何を提供するか?
ファブラボはネットワークとして連携することで、ラボの運用、教育、技術、経営、事業計画など、各ラボで対応できること以上の協力が得られる。
誰がファブラボを利用できるか?
ファブラボは、コミュニティのリソースとして利用可能である。事業のために予定された利用とともに、個人に開かれた場としても利用される。
利用者はどんな義務を負うか?
安全:人や機械を傷つけないこと
作業:掃除やメンテナンス、ラボの改善など、運営に協力すること
知識:ドキュメンテーション(文書化)とインストラクション(使い方の説明)に貢献すること
ファブラボの発明は誰の所有物か?
ファブラボで生まれたデザインやプロセスは、発明者が望めば保護したり販売することもできる。ただし、それらは個人が学ぶために利用可能なものにしておくべきである。
ファブラボにおけるビジネスはいかに可能か?
ファブラボは営利活動のプロトタイピングやインキュベーションのために利用できるが、それらはその他の利用と衝突してはならない。また、ラボを超えて成長し、その成功に寄与した発明者、ラボ、ネットワークに利益を還元することが期待される。
英語版ドラフト:2012年10月20日
日本語訳:2013年5月23日